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平針かとう整形外科(整形外科/リハビリテーション科/リウマチ科)

かとう院長が答える整形外科の疑問Q&A

Q. 最近右肩が後ろに捻ると痛く、夜中に疼いて目覚めることもあります。病院で五十肩と言われました。そのうち自然に治ると言われました。様子をみていればいいのでしょうか?(52歳、会社員)
A. 肩関節は、肋骨の後ろに肩甲骨があり、肩甲骨に腕の骨が繋がっていて、これらが筋肉で一定のリズムで動いています。この動きの中で無理が掛って炎症がおこり、痛みが出ています。捻ったりなどたまたま何かの原因で無理が掛って起こった炎症であれば、治りやすく炎症が治まればそれでよいです。筋肉の凝りなどから関節が固くなり、動きのリズムが崩れてきて無理が掛ってきて、炎症が起こってきた様な場合は治りにくく、もし炎症が治まっても、関節の固さと動きのリズムの崩れは残ります。ちゃんと治すには、リハビリをしてこの固さや動きのリズムも治しておくことが重要です。
Q. 1か月くらい前から右の中指に痛みと引っ掛りがあり、たまに動かなくなることもあります。病院でばね指と言われました。治りますか?(45才、千種区)
A. ばね指は、指を曲げる腱の腱鞘炎がちょっと強くなったものです。使いすぎなどの負担で炎症を起こすと、腱が腫れて太くなり、鞘も厚く固くなります。腱の太くなった部分が鞘の厚く固くなった部分を通るとき、通りにくくて、無理に通るとき引っ掛り、更に悪くなり、無理にでも通らなくなると動かない状態になります。治療は、外用薬や内服薬が有効なこともありますが、注射をすることが多いです。数回注射をしてもよくならない時は、手術をすることもあります。
Q. 先日、突き指をして少し腫れました。動いたので大丈夫と思っていたのですが、念の為病院に行ったところ、骨折でした。動いても骨折していることがあるのでしょうか。(35才、主婦)
A. 動くから骨折は大丈夫と思う人がいますが、骨折していることはよくあります。自転車に乗って病院に来て、足の骨折があり、帰りはギプスをして松葉杖ということもあります。逆に、動かない、足をつけられない時にも骨折がないこともあります。整形外科の専門医でもこれは大丈夫だろうと思っても、念の為にレントゲンを撮ってみて骨折認められることもあります。骨折が必ず元に戻るとは言えませんが、また、骨折がなくても骨以外の問題もあります、やはりできる適切な処置をしておくことがよいです。ちょっとでも心配な時は、整形外科専門医を受診しておくことがよいでしょう。
Q. 以前より腰痛があり、病院で椎間板障害と言われました。これは、骨に異常があるのでしょうか?(48才、千種区)
A. 診療をしていて「骨に異常があるか」とよく聞かれます。何が骨の異常か?整形外科医も迷います。椎間板に限らず、人間の体は年令とともに構造が老朽化します。背骨は、円柱型の椎体(椎骨)が軟骨と線維でできた椎間板で連結されて柱となっています。椎間板が弱くなってグラグラと動くようになると、その影響で椎体にも負担がかかり、その縁が尖って変形します。これは年を取れば誰でも起る変化です。年令相応以上に変化が強い場合に骨の異常があると言うのかも知れませんが、これは椎間板がよりひどく弱くなっている訳です。決して骨に問題が起って発生する訳ではありません。
Q. 10才のサッカーをやっている子供が膝の痛みを訴え、オスグッドシュラッター病と言われました。良い治療法はありますか?(42才、千種区)
A. オスグッドシュラッター病は、成長期の膝痛の代表的なものです。太腿の前面にある膝を伸ばす為の筋肉は、膝の前部にある膝蓋骨にくっ付き、更に膝蓋靭帯で脛の膝下の部分にくっ付いています。成長期ではその部分の構造が弱く、骨と筋肉の成長速度の差に伴い筋の緊張が強くなり、その部のストレスが高まり、炎症を起こしたり、細かく骨が剥がれて余分な骨が出来て痛みを伴うものです。

治療は安静と筋のストレッチがまず必要です。が、単に筋と骨の成長の差だけでなく、生活や運動における体の使い方、柔軟性、重心の取り方なども関係する事が多いです。リハビリとして、大腿の筋のストレッチだけでなく、体幹や骨盤、股関節、足関節、足部のエクササイズや、テーピング、足底板なども有効です。専門医の受診をお勧めします。

Q. 最近、歩行や階段、立ち上がりの時に右膝の痛みがあります。病院で変形性関節症の初期と言われました。どういう状態でしょうか。(42才、千種区)
A. 変形性膝関節症は、大腿骨と脛骨の間で安定を良くする為、関節を縁取るようにある半月板が傷んで起きてくることが多いです。歩いたりなど動く時に関節は揺れて、半月板に負担が掛かり、その構造が弱くなり、安定が悪くなることでさらに負担が増し、徐々に関節に炎症がおこり、腫れて痛みも出現し、水が貯まる事もあります。踏み込んだりで力が入る時、その炎症が刺激されて痛みが出ます。

治療としては、炎症を抑えるのに内服薬や注射がありますが、炎症が起らなくなる訳ではないです。軟骨の成分であるヒアルロン酸の注射は、繰り返すことで軟骨の摩擦が減り負担が軽減します。さらに、リハビリで、もともとの負担の掛かる膝の使い方や、歩き方を改善することが、より根本的な治療と考えられます。

Q. 病院で腰痛に対して痛み止めの薬を貰いました。テニスをするのに薬を使いながらやってもよいのでしょうか。(48才、千種区)
A. 痛み止めは、消炎鎮痛剤で炎症を抑えて痛みも抑えるものです。炎症を起こさなくしているものではないです。薬を使ってよくなっている状態はゴマカシテいるだけかも知れません。薬を止めて数日くらい様子をみて、それでもよい状態が維持されていれば、徐々に始めていくのがよいでしょう。どうしてもの時以外は、あまり使わない方がよいと思います。体は無理をしているかもしれません。
打撲などで痛みのある時、構造的に損傷がない場合は痛み止めを使ってやってもあまり問題はないかも知れません。が、腰痛の場合は、それなりに構造的に弱くなっていて、そこに掛る負担が炎症を起こして痛みを起こしている場合が多いです。薬を使うより、負担がなく炎症が起らないような体、フォームを、リハビリなどで造っていくことが、運動をしている人においてはより良いやり方だと思います。
Q. 肩こりが酷く、マッサージや整体なども通ってみましたが、なかなか良くなりません。良い方法はないですか。(千種区、47才)
A. 肩こりは、目の疲れや、歯の問題などからも影響されますが、多くは頚椎に由来することが多いです。頚椎にかかる負担が、頚椎で炎症を起こしたり、頚椎周囲の筋肉の疲労を起こしたりなどで肩こりが発生します。

治療として、痛み止めや筋肉の緊張を解す薬を使ったり、マッサージなども悪くはないですが、それでも症状が続く時は、頸椎に掛る負担の改善が必要な事があります。薬は炎症を抑えても炎症を起す原因が残っている訳です。マッサージも筋肉の緊張が解れても、筋肉の緊張を引き起こす原因の負担が続いている訳です。リハビリ(運動療法)で胸郭や腰椎など体幹の動き、股関節や膝・足関節の柔軟性、体の使い方、重心の取り方などを改善することで頚椎への負担が変わって、肩こりが解消される事があります。リハビリに力を入れている整形外科の病院に行かれてみると良いかも知れません。

Q. 五十肩はそのうち治ると聞いて数か月経ちますが、今も右肩が挙がらず、後ろに手が回せず、寝返りで夜中に何度も目覚めてしまいます。治るでしょうか。(千種区、52才)
A. 一般的に、痛みが無くなった状態を治ったと考えている人が多いです。軽症なものはそれで充分な状態である場合もありますが、今回のケースはかなり関節の動きが悪く重症です。もし痛みが無くなっても、動きの悪さが残っていれば、それは再発の予備軍です。日常生活は本来の関節の機能の2/3か1/2位も動けば概ね可能です。しかし、それ以上に動きが悪い状態は、普通に生活するのにも負担が掛り炎症を起こします。炎症は大人しくしていれば治まるかも知れませんが、動きが悪いまま生活していると、また炎症を引き起こし痛みも繰り返し、更に悪化して行きます。本当の治った状態は、痛みだけでなく、関節の動きも改善された状態です。単に安静で待つのではなく、積極的に運動療法のリハビリをしていくことが重要です。
Q. よく急性期は冷湿布、慢性期は温湿布と聞きますが、使い分けを教えて下さい。(48才、主婦)
A. 炎症の急性期は1.2週間で、腫れも熱感もあり、当然冷やすことが良いです。その後の慢性期は結局のところ、本人の感覚でいいなと思う方で選択して良いです。
慢性期の充分に治っていない状態で生活して負担が掛かっていると、そこで新たに炎症が起こります。程度によっては熱も発生します。熱があるレベルで炎症が起っている時は、急性期が慢性的に続いているようなもので、やはり冷やした方がいいです。
温湿布を使うのは、熱の発生がないレベルの炎症で局所の循環を良くして、炎症の老廃物の排除を促進したり、関節周囲の筋肉や腱の活動性を良くして柔軟性を高め、関節に掛かる負担を軽減する等の目的で使います。
しかし、両者の区別は、明らかな熱感がない限り曖昧です。従って、本人の感覚で、また、実際に使ってみて選択をすればいい訳です。
また、茶色の薄い湿布は、温度変化はなく、消炎鎮痛剤の湿布で、これも急性期、慢性期ともに使って良いです。